Scrum Inc.認定資格スクラムマスター研修を受けてきたのでその内容を書いておこうと思います。
研修を受けた動機
現職で2年ほど前からプロダクト組織全体にスクラムが導入されはじめ、私がマネージャーとして担当するチームでもスクラム開発を取り入れるようになりました。
ここ最近社外のアジャイルコーチにアドバイスをもらうことになり、そのアドバイスが的確でチームの課題発見・解決の速度が上がったことにチーム全体が驚きを感じていました。 チームにポジティブな変化が起こるのを見ているうちに、「自分がスクラムのことをもっと知ることはチームへの大きな貢献につながるのではないか」と思うようになりました。
そこで、自分の今の知識がどの程度なのか知ること、また研修を通して実務に生かせるような学びを得ることを目的にスクラム研修を受けることにしました。
スクラムマスター研修といえば私が今回受講したLSM(Licensed Scrum Master)よりもCSM(Certified Scrum Master)のほうがメジャーですが、研修日程の都合から今回はLSMを受講することとしました。
研修概要
今回私が受けたScrum Inc.認定資格スクラムマスター研修は、下記のような研修でした。
- 9時〜18時×2日間
- Zoomでのオンライン開催
- 日本人講師(荒本さん)
- 費用:22万円/人
研修内容
研修は下記の4部構成となっており、それぞれのパートで座学とチームエクササイズを半々くらいの時間配分で行いました。
受講者6人+コーチで1つのチームを作り、チームエクササイズはその固定チームで2日間行っていきます。
チームを組んだ際にはPO(Product Owner)役とSM(Scrum Master)役を決めます。エクササイズのファシリテーションをSMが行い、バックログの作成をPOが行ったりと、擬似的にスクラムチームの業務を体験できるようになっています。 私のチームではSM役とPO役をローテーションすることで全員に学びが得られるよう工夫しました。
残念ながら講義の資料やエクササイズで使ったスプレッドシートは公開NGということでここには載せられないのですが、例として下記のようなエクササイズを行いました。
- チームメンバーがこの研修を通じて達成したいことをストーリーとしてチームのバックログを作る
- 与えられたエピックに対してストーリーを皆で列挙してPOを中心にディスカッションを通じて優先順位をつける
- とあるシチュエーションに対して「あなたがSMならどうする?」を考えてチームでディスカッションする
試験
2日間の研修が終わると、すぐにWebで試験を受けられるようになります。
試験の内容は基本的なスクラムの知識を問うものばかりで、研修の内容を理解していれば解ける問題しかありませんでした。また、試験中に研修資料を見たりググったりしてもよいということを考えると合格は容易と言えるでしょう。
認定スクラムマスター(LSM)に合格したぞ!試験は満点だったぞ(えっへん)! pic.twitter.com/eBQ0NevOQn
— なおぱー (@naopr) 2020年11月22日
研修を受けた感想
今回私が受けたLSMの対象受講者は「スクラムを経験したことが全くない」「スクラムのセレモニーをいくつかチームでやっている」といった習熟度の方なのかなと感じました。私のチームメンバーもそういった方が多かったです。
そういう意味だとスクラムを曲がりなりにも2年経験しており、スクラムに関する書籍も数冊読破している自分には新鮮味がなく少々物足りない研修でした。
ただ、研修の途中からは「(アジャイルコーチ目線で)チームメンバーの学びをいかに大きくするか」を考えた発言やファシリテーションを行うようになり、マネージャーとしてチームにスクラムについての理解を促す疑似体験ができたのは良い経験でした。
また、自分の今のスクラム習熟度を客観的に見ることができたので、自分の持っている知識が今の環境に偏ったものでなく一般的に通用するものだと認識できたことも収穫でした。
最後に、同時期にCSMを受けた同僚のエントリがとても面白いのでこちらもぜひご覧ください。