るさんちまん

技術メモとか雑記とか

マイベストに入社した理由と1ヶ月経った感想

前回のエントリでマイベストに入社したことについて書きましたが、このエントリではマイベストに入社した理由と入社して1ヶ月経っての所感やどんなことをやっているかについて書こうと思います。

naopr.hatenablog.com

マイベストに入社した理由

今年の4月頃から転職活動を始めたのですが、転職軸として大きなものは2つでした。

  • 自分が入ることで組織に対してレバレッジが効かせられること
  • 事業に対して共感でき、成長を信じられること

1つ目の軸であるレバレッジを考えると組織規模は多くて数百名程度かなと考えており、また役職もICよりはEM寄りのほうがやりたいことに近そうだと考えていました。

知り合いを中心に15社ほどお話をさせていただき、5社にエントリーして最終的には2社からオファーをいただきました。

最終的にマイベストを選んだ一番の決め手は事業のユニークさです。

マイベストは「最高の選択体験を実現する」をミッションに、現在はユーザーの選択をサポートするサービスとしてmybestを提供しています。"洗濯機 おすすめ"のように商品を検索した際に、サービスを意識せずにご覧になっている方もいらっしゃるかもしれません。

一見すると他の比較サイトや個人のアフィリエイトサイト、キュレーションメディアとの違いがわかりにくいかもしれませんが、マイベストでは記事中の全ての商品全てを実際に購入し、自社の専門人材が検証しているのが大きな特徴です。

例えばドラム式洗濯機の比較記事では、売れ筋上位のドラム式洗濯機15商品を購入し「乾燥力」や「洗浄力」などユーザーの選択に必要な重要な観点について実際に検証をしています。これにより、他にはない信頼性の高い一次情報(社内ではデータベースと呼んでいます)をユーザーに提供できるとともに、全商品を相対的に比較した際のレーティング情報も併せて提供することでユーザーの選択をサポートしています。

この愚直で泥くさい事業モデルが非常にユニークであることと、アフィリエイトと広告というシンプルなモデル収益モデルでありながら創業から調達なしで高い利益率をあげていることに強い興味を持ちました。

エンジニア・デザイナー向け会社紹介資料(https://speakerdeck.com/mybestinc/recruiting-guide-engineer)から引用

加えて、月間3500万人に使われるサービス規模と比較してエンジニアは10人強という少人数、また自分が入れば1人目のEMということで幅広い挑戦機会がありレバレッジを効かせられる余地が大きいと感じました。

DeNAの新卒同期であるCSOの岸本さんやCTOの渡邊さんには何度もディスカッションの機会をいただき、自分への期待の大きさを感じたことやこれから解決していく課題にワクワクしたことで入社を決めました。

入社してみての所感

オンボーディング

実は去年の10月からちょっとだけ業務委託として稼働させていただいていたのでなんとなく会社の雰囲気はわかっていたのと、業務範囲が広い役職ながら自分が取り組むことについては入社前にすり合わせができていたので、大きなギャップなくオンボーディングできていると感じます。

自分の分報チャンネルに色々なメンバーが入ってくれ、自分のふとした投稿や日報へのレスを通じてカジュアルにアドバイスをもらえるのが最高にありがたいです。

余談ですが、名前の呼ばれ方は最初でしっかりアピールするのが大事ということで強い気持ちで「なおぱーです」と言い回っているのですが、マイベストは前職ほどあだ名文化がなく名前で呼ぶケースがほとんどなのでおっさんがあだ名アピールして浮いてないかと若干そわそわしています。まあこれはそのうち慣れそうです。

開発組織について

今は週2回の出社日にエンジニア同士でランチに行く文化があり、コミュニケーションをとる機会が多いのが楽しいです。前職では完全リモートだったのでそれに慣れた自分が毎週2回も出社できるんだろうかと心配だったのですが、大きなストレスもなく今では出社とリモートのバランスがちょうどよいと感じています。

入社して一番驚いたところはドキュメント文化が浸透しているところで、全てのミーティングに議事録があるのは当然のこと、tl;dvを使ってオンラインミーティングの文字起こしが議事録に貼られるのも驚きました。Notionのデータベースで一元化された情報を様々なドキュメントで参照するのが当たり前になっていて、「このドキュメントのここの記述は古くて最新はここで…」みたいな非生産的なやりとりが少ないです。

また、サービス規模に比較して開発人数が少ないのは先にも触れた通りですが、その中でもプロダクト開発とモダンな技術へのチャレンジをバランスよく行えていると感じました。

元々Railsのテンプレートで書かれていたフロントエンドをGraphQLとNext.jsにリプレースしていたり、機械学習タスクフォースを組んで調査や実装を進めており、X(Twitter)上で家電のおすすめを行うアカウントの運用も開始しています。

prtimes.jp

ただ、(どのスタートアップもそうだとは思いますが)実現したいUXや解決すべき課題に対してリソースが足りておらず、今あるリソースをどこにどれくらい使うべきかに頭を悩ませています。選択と集中を意識しつつ採用もがっつりやっていかねばというところです。

会社の雰囲気

全体的に若い人が多く活気があるなあという印象です。オフィスで同僚とすれ違うと知らない人同士でも挨拶する文化があり、候補者としてオフィスに何度か伺った際にも社員の方が挨拶してくれるのは心地よかったです。

制度設計や行動指針を含めた組織のカラーという点では、自分が今まで経験した組織とはまた違うなと感じており、「多様性」について想いを馳せることが多いです。

今まで自分が経験した組織では人数比率的にプロダクト開発組織が全社の中でも大きな比率を占めることが多かったのですが、マイベストでは開発組織の社員比率は2割を下回っており、コンテンツ作成に携わるメンバーがが6〜7割を占めます。コンテンツ作成のメンバーは先に触れた通り各業界の専門人材でありキャリアのバックグラウンドも多様なため、制度設計の難易度の高さを感じています。

組織の拡大フェーズにおいては今ある制度が必ずしも最適とは限りませんし、役員陣と話していても"健全な朝令暮改"を歓迎する雰囲気を強く感じます。建設的な議論を通じて多様なメンバーが納得感を持って気持ちよく働けるような制度設計づくりに自分も貢献していきたいです。

いまやっていること

入社して取り組んでいることとして大きなものは生産性の可視化とエンジニア採用の2つです。

現状の開発全体を俯瞰してボトルネックを見つけたり生産性を下げている要因を見つけることで、今後開発チームが拡大したときにも高い生産性を保てるようにすることが目的です。

各チームのスプリント毎の消化ストーリーポイントを集計して、ポイントの消化が低いところはどのような原因がありそうかをリーダーにヒアリングしたり、各メンバーのコードレビュー数やミーティング時間を集計して誰が何にどのくらい時間を使っているのか計測したりしています。

各種調査によって現状の課題とそれに対する本質的な解決策は見えているものの、それと並行して短期的な改善策がないか考えているところです。

エンジニア採用文脈では、採用イベントを企画したり候補者のピックアップやスカウト送付、カジュアル面談をしています。エンジニア採用はポータビリティが高いんだなあと実感しているところで、キャッチアップ期間でも貢献できるポイントがあるのは精神衛生上とてもよかったです。

ということで、YOUTRUSTでカジュアル面談をオープンしました。マイベストに興味がある方、なおぱーとしゃべってやってもいいぞっていう方はぜひご連絡ください!

youtrust.jp

おわりに

6年ぶりの転職・かつEMとしての初めての転職ということでキャッチアップすべきことが多く入社直後はバタバタしていたのですが、ようやく落ち着いてきました。

最近あまり会えていない方とも近況報告がてらランチや飲みに行きたいので、気軽にお声がけいただけると嬉しいです。僕からもガツガツご連絡していきます!