るさんちまん

技術メモとか雑記とか

1人目EMとして入社前にしてもらったこと、入社後にしたこと

本エントリは Engineering Manager Advent Calendar 2023 の5日目です。

はじめに

今年7月に1人目EM(Engineering Manager)として株式会社マイベストに入社しました。

naopr.hatenablog.com

前職でもEMをやっていたもののEMとして転職するのは初めてで、かつマイベストにとっても1人目EMということでお互いに初めて同士だったわけですが、オンボーディングは大きな混乱なくスムーズにできたと感じています。

スムーズにオンボーディングができた要因は大きく2つあったと思っており、それぞれ順に説明します。

  1. (入社前)経営層からのEMの期待値が明確に言語化されていた
  2. (入社後)EMが自身のやろうとしていることをアウトプットし続けた

入社前にしてもらったこと

面接時にCTOから下記のフォーマットのドキュメントが共有されました(簡略化しているのと中身は仮のものです)

カテゴリ 業務 As-Is To-Be
ピープルマネジメント オンボーディング アカウント発行等の受入業務をCTOが対応 CTO以外でも受入業務を対応できる
テクノロジーマネジメント 品質管理 - 品質指標がトラッキングできており、一定の変更障害率以下に保てている
プロジェクトマネジメント プロジェクト・OKR進捗管理 - - 各チームのベロシティーが可視化されている
- 業務委託エンジニアの稼働時間とコストが可視化されている
プロダクトマネジメント プロダクト戦略作成 主にCTOが担当している トップダウンだけでなく各チームからボトムアップで中期戦略が提案されている
... ... ... ...

EMに関わる業務について現状行われているものが表形式で一覧化されており、その中で課題感の大きく手離れのよいものを入社後3ヶ月〜6ヶ月程度のタスクとして提案されました。

EMの業務は多岐に渡るのと会社によって期待値が大きく異なるため、具体的なタスクベースで提案いただいたことで入社後の経営⇔EM間の期待値ギャップが生じませんでした。

また、(細かいことですが)一般的なEMの業務とされるピープルマネジメント・テクノロジーマネジメント・プロジェクトマネジメント・プロダクトマネジメントのカテゴリ毎に業務が書かれることでリストの抜け漏れがなくなったり、こちらから「xxはどのようにしてますか?」と質問しやすくなる効果もありました。

入社後にしたこと

エンジニアをはじめ近くで働くメンバーの中にはEMと働いたことのない方がいたり、EMと働いたことのあるメンバーでもEMに対する期待値がまちなちなことは予想していました。

まずは1ヶ月かけてエンジニア全員に対面での1on1をセットさせてもらい、お互いの自己紹介だけでなく「自分がこれから取り組もうと思っていること」を共有しました。

それにより、「EM=よくわからない人」から「naopr=これからxxをやる人」にちょっとだけ昇格できたかなと思います。

また、Slackの分報チャンネルに自分が考えていることや疑問に思ったことをWoking Out Loudしたり、毎日日報を書いて投稿したりとアウトプットをし続けました。

その後、入社して1ヶ月ほどで自分が担当しているタスクについてメンバーから質問を受けたり意見をもらったりすることができるようになったので、EM⇔メンバー間の期待値すり合わせという意味でオンボーディングがスムーズにできたと実感できました。

おわりに

1人目EMとして入社するにあたって期待もありつつ正直不安なことも多かったのですが、入社前後の取り組みのおかげで経営⇔EM⇔メンバーの期待値すり合わせがスムーズに進み、結果的にオンボーディングが順調に終わりました。

下のエントリにあるような「お手並み拝見」や「自分のやり方で自由にやってください」といった丸投げをせず入社前に期待値の言語化をしてくれたり、手離れのいいタスクをアサインしてくれたCTOには頭が上がりません。

qiita.com

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