るさんちまん

技術メモとか雑記とか

正しく評価される自己評価の書き方

はじめに

会社員として働く上で評価は最も大きな関心事の1つでしょう。評価によって自身の職位や給料が決まるのでそれも当然です。

しかしながら、「納得感のある評価を受けられていますか?」と問うと明確にYesと答えられる人は稀でしょう。「成果を出したのに正しく評価されていない」と不満を持っていたり「評価は偉い人が勝手に決めるものだから…」と諦めている人もいるのではないでしょうか。少なくとも過去の私はそうでした。

そもそも、評価をどのように受けるべきか指導や研修を受けたことはありますか?私にはその記憶はなく、自身が評価者の立場になって初めて評価というシステムに真剣に向き合うことになりました。

評価の際に被評価者としてできることは、評価者に自分の成果や成長を適切にアピールすることです。そして、アピールの方法として最も確実かつ重要なのは伝わる自己評価を書くことです

このエントリは、被評価者が評価者に正しく成果をアピールし適切に評価されるための自己評価の書き方を筆者の経験に基づいて記述したものです。

特定の職種に限定しない内容にしたつもりですが、筆者の経験上無意識に開発職が前提になっている記載があるかもしれません。その点はご了承ください。

※「前提」パートが長くなってしまったので、結論だけ知りたい方は「本題」パートまで読み飛ばしてください。

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「割り込みタスクが多くて困ってます」と相談を受けたらマネージャーはどうするか

はじめに

@dora_e_m さんのエントリがあまりに素敵だったので、僕も感化された "割り込みタスク × マネージャー" のネタを書くことにしました。

note.com

このエントリでは、エンジニアとデザイナーのマネージャーをしている筆者が、メンバーから「割り込みタスクが多くて困っているんですがどうしたらよいでしょう」と相談されたときにするアドバイスをまとめました。ちなみに全て実際に体験したことです。

※必ずしもこれら2職種でしか適用できない内容ではないですが、発想・解決のしかたが開発に依るところが大きいです。

なお、アドバイスの内容は個人でできるライトなものからタスクの依頼主に働きかけが必要なヘビーなものまであり、実際にアドバイスする順に並べるとこのようになります。

  1. [個人] 割り込みタスクの優先度を過剰に高くしすぎていませんか
  2. [個人] 割り込みタスクにかけている時間はどれくらいですか
  3. [個人] 定型化することでコストを減らせますか
  4. [チーム] チームで負荷分散できませんか
  5. [チーム] 割り込みタスク分の工数を定常タスクに組み込めませんか
  6. [依頼主] チームとして受入可能な割り込みタスクの量を依頼主と相談してみましょうか

順に説明します。

1. [個人] 割り込みタスクの優先度を過剰に高くしすぎていませんか

割り込みタスクを依頼された場合に、「いま取り組んでいるタスクをただちに中断してそちらに取り組もうとする」メンバーがいます。

Slackなどのチャットツールで依頼のメンションがあったときに"常に"即レスしているようなメンバーです。

割り込みタスクに過剰に反応するあまりスイッチングコストが高くなり生産性が下がっている場合には、「(本番障害など即対応が必要なもの以外は)自身の作業のキリがいいところまでやってからレスするので十分ですよ」とアドバイスをするようにしています。

タスク管理に慣れていないジュニアなメンバーや、責任感・自責心の強いリーダータイプに多く見られる傾向です。

2. [個人] 割り込みタスクにかけている時間はどれくらいですか

割り込みタスクは誰にとっても気持ちのよいものではないですが、人によって受けるストレスの大きさが違います。

「割り込みタスクが多くて困る」と感じるタスク頻度のしきい値が人によっては日に1度だったり週に1度だったり月に1度だったりします。

なので、マネージャーとして正しく状況を把握して適切なアドバイスをするために割り込みタスクの頻度やそれらにかけている時間をヒアリングします。

相談を受けた時点でその情報がない場合には、メンバーに集計してもらってから再度話します。

割り込みタスクにかけている時間から具体的な対処が必要かどうかを判断し、必要なければ様子見、必要があれば3に進みます。

3. [個人] 定型化することでコストを減らせますか

割り込みタスクの種類にもよりますが、同じようなタスクが高頻度でくる場合にはシステムで全部/一部を自動化できないか検討します。

例えば、LayerXさんはZoomの背景作成をシステムで自動化したことでデザイナーの工数がゼロになっています(すごい)!

tech.layerx.co.jp

タスクの内容を把握するためのコミュニケーションコストの大きさに課題がある場合には、タスクの依頼方法をGoogleフォームやSlack Workflowなどで定型化することで、質問⇔回答のラリーを減らすことを提案します。


メンバーに割り込みタスクについて相談されたときには、その場で1〜3の話をすることが多いです。これらのアドバイスで解決しない場合には本腰を入れて4以降の方法を検討します。

4. [チーム] チームで負荷分散できませんか

歴史的経緯やドメイン知識の多寡、相談のしやすさなどの理由からチームの中で特定のメンバーに割り込みタスクの依頼が集中していることがあります。

その場合は、チームの他メンバーもタスクを引き受けることで負荷分散できないか考えます。

必ずしもそのメンバーでなくてもタスクを引き受けられる場合には、割り込みタスクの依頼主に対して、依頼先を個人でなくチームにするよう促します。

ドメイン知識量などの問題から負荷分散が難しい場合には、ペアで作業したりドキュメンテーションすることで知識の平準化を進めます。

ただ、チーム全体で割り込みタスクに苦しんでいる場合や知識の平準化がすぐにできない場合にはこの方法だけでは対処できないので5に進みます。

5. [チーム] 割り込みタスク分の工数を定常タスクに組み込めませんか

チーム全体に割り込みタスクが恒常的にきてしまっている場合には、割り込みタスクに対応するための工数を定常タスクに組み込みます。

例えば、チーム全体で1週間に最大で取り組めるタスク量を10、週あたりの平均の割り込みタスク量を2とします。

その場合、定常タスクを10積んでしまうと割り込みタスクの分だけチームのキャパシティーをオーバーしてしまうため、あらかじめ最大タスク量10から割り込みタスク量2をひいた8だけしか定常タスクを積まないこととします。これにより、割り込みタスクがあってもチームのキャパシティーを超えることはありません。

この方法にも弱点があり、割り込みタスク量の変動が大きい場合にはうまくいかないのと、割り込みタスクの絶対量が多すぎる場合には定常タスクを圧迫してしまうため本来チームで取り組みたいタスクに取り組めなくなってしまいます。

その場合には依頼主との交渉が必要になり、6に進みます。

6. [依頼主] チームとして受入可能な割り込みタスクの量を依頼主と相談してみましょうか

割り込みタスクの量が多すぎてチーム内でできる工夫だけでは解決しない場合、依頼主と交渉することになります。

依頼主といいつつ、実際にはタスクを依頼した当事者でなく部署になるでしょう。というのも、多くの場合当事者間だけでは部署をまたいだお互いのタスクの優先度判断ができないためです。

自部署の目標・ロードマップと他部署のそれを突き合わせた上で、自部署として受け入れるタスクの量、時期について合意を得る作業が必要となります。

併せて、タスクを割り込みでなくあらかじめ計画されたものとして自部署の目標に組み込むことができないかも検討します。

※筆者が実際に経験したケースについては長くなるのでこのエントリでは省略しますが気になる人はぜひ会ったときにでも聞いてください!

おわりに

「自分はこうしてるよ〜」という意見があればはてブのコメントやXで引用していただけるとめちゃくちゃ嬉しいです!

また、8/28(水)に開催予定のEM FESTに参加予定なので、参加される方はぜひぜひお話ししましょう〜

connpass.com

最近ダイエットが楽しい

タイトルの通り、最近ダイエットが楽しいのでやったことを書き残すだけのゆるいエントリを綴っていきます。

今年の目標と進捗

昨年末にこんな目標を立てていました。

3アクションの進捗はこんな感じでした。

週1のパーソナルトレーニングの継続+週1で宅トレorジムに行く
→ ◎:2月頃からは週1のパーソナルトレーニング + 週1で宅トレ + 週1でジム

家にいる日は毎日体重計に乗る
→ ◯:週6は乗ってるけどたまにサボる。まあ必ずしも毎日でなくとも大きな問題はないのでよし

自分でコントロールできる範囲でローファットな食事にする
→ △:家で食べるときはローファットな食事を作り置きして食べることもあるけど、そこまで気にしてない

筋トレは超順調なものの食事面はあまり頑張れておらず、結果的に体重も体脂肪率も年始から大きな変化なし、という状況でした。

ダイエットを始める

毎年引っかかっている健康診断が7/24にあることと、予定していた旅行から帰ってくるのが6/8だったことから、期間的に短すぎず長すぎずちょうどよかろうということで約1ヶ月半のダイエットを始めることとなりました。

どうダイエットをするか

ダイエットの方法にも色々ありますが、過去の挫折経験からできるだけ無理せず継続できそうなものということでローファットダイエットをやることにしました。 ローファットダイエットとはその名の通り脂質を抑えた食事で摂取カロリーを下げるダイエット法で、最もポピュラーな方法の1つです。

1ヶ月半という期間で確実に成果を出すため、摂取する脂質の量を1日45gと決めてそれを超えないようできる限り食事を調整するようにしました。 併せて、筋肉量を極力落とさないようにタンパク質を1日70g以上摂取することも意識しました。

数値目標を決めたものの厳格にやりすぎると続かないので、外食やテイクアウトなど具体的な栄養成分がわからないものについては「だいたいこのくらいだろう」と予測するに留めて他の食事で調整するようにしました。また、あすけん等のアプリを使って毎回の食事を記録するのは面倒なのでしませんでした。

ダイエット中の食事

ダイエット中にとっていた食事のうち、代表的なものを挙げていきます。

自炊

自炊では、高タンパク低脂質で食物繊維やビタミン類をバランス良く取れるような食材をある程度固定して献立を決めるようにしていました。

よく使っていた食材はこれらです。

  • 鶏むね肉
  • シーフードミックス
  • きのこ類
  • 野菜類
  • ツナ缶(ノンオイル)
  • 納豆

主食はロウカット玄米とZENB NOODLEがメインでした。

www.toyo-rice.jp

zenb.jp

よく食べていた献立はこちらです。

  • トマトベースのカレー(チキン・シーフード)
  • 鶏むね肉のみぞれ煮
  • ZENB NOODLE + ツナ缶 + あえるだけのパスタソース

カレーは普通に作ると高脂質ですが、食材を炒めず煮込むだけにするのとカロリーハーフのルーで作ることで劇的に脂質を抑えられます。

housefoods.jp

パスタソースも栄養表示をチェックすれば脂質10g以下のソースはいくつもあるので、あまり時間のないときのランチに重宝しました。 ツナ缶を足すことでタンパク質も摂ることができます。

コンビニ・スーパー・テイクアウト

出社時のランチや自宅で自炊が面倒なときに買うご飯の定番は海鮮丼でした。

魚介類は基本的に高タンパク低脂質なので栄養成分が書いていなくてもリスクが小さいのと、ダイエットしてる感なく美味しく食べられるので重宝していました*1

また、コンビニではセブンイレブンをよく利用しているのですが、優秀な商品が多いのでありがたいです。

冷凍食品だと、むねからを冷凍庫に常備しています。揚げ物は脂質が高くNGな場合がほとんどなのですが、これは問題なく食べられるのとちゃんとおいしいです。

sm.rakuten.co.jp

外食

ダイエット中は外食は無理と思われがちですが、意外とそんなことはなかったです。特に大手チェーンは栄養成分を公開してくれている場合が多いのでメニューさえ選べば食べられるものはたくさんありました。

寿司

海鮮丼と同じ理由で寿司は問題なく食べられます。特にマグロやカツオは脂質が少ないので優秀です。

サブウェイ

普段はあまりパンを食べないのですが、ご飯やパスタに飽きてきたときに新鮮さを感じるのでサブウェイはちょくちょく行っていました。

どのメニューも栄養成分は優秀なものが多いですが、特にチリチキンは素晴らしいです。

www.subway.co.jp

鳥貴族

居酒屋は無理だろ、と思われるかもしれませんが鳥貴族は食べられるメニューが多くあります。

栄養成分表が公開されているのですが、pdfで読みにくいので優秀なメニューだけに絞った表を自作しました*2

P F C
むね貴族焼 31.9 8.7 2.8
砂ずり 14.6 1.4 0
ひざなんこつ 8.8 0.3 0.3
やげんなんこつ 14.3 8.6 0
ささみ塩焼き〜わさび〜 23.1 0.8 1.4
きも(レバー) 23.2 3.8 4.5
ひざ軟骨唐揚げ 7.8 4.5 12.1
ふんわり山芋の鉄板焼 4.7 7 20
トリキの唐揚げ 39 10.6 13.5

飲み会

飲み会は全くセーブせず、ダイエット期間中も週2回ペースで参加してました。

飲み会中の食事は自分でコントロールできないことが多いのと、ダイエットしてるからといって食べないとその場を白けさせるため気にせず食べてました。

ただ、飲み会がある日は朝食と昼食の脂質量を減らすことで調整していました。

ダイエットの成果

ダイエットの成果はこちらです。

1ヶ月半の体重と体脂肪率の変化。グレーが実測値

before after 差分
体重(kg) 68.3 64.5 -3.8
体脂肪率(%) 19.3 16.6 -2.7

体重も体脂肪率も一定の浮き沈みはありつつ落とすことができました。 特に体脂肪率はあと0.7ptで今年の目標に到達できる水準に達しました。やったね!

これから

もともとダイエットは健康診断が終わったらやめるつもりだったのですが、想定していたよりも結果が出たこと、食事制限がさほどしんどくないことからもう少し継続してみようかなと思っています。

今年の目標である体脂肪率15%台目指してもうひと頑張りしていくので応援のほどよろしくお願いします!

*1:家の近くに丼丸があったのも大きい

*2:キャベツ盛りなど明らかにOKなものは除いています

2023年を振り返る

明けましておめでとうございます。今年も振り返りをやっていきます。

過去の振り返りはこちらです。

naopr.hatenablog.com

仕事

転職した

6年働いたメルカリを退職してマイベストに転職しました。

naopr.hatenablog.com

入社してやっていることは下のエントリで書きましたが、特にエンジニア採用全般に力を入れてきました。

naopr.hatenablog.com

スカウト送信・面談・面接といったいわゆるHiring Manager的な役割に加えて、採用イベントの企画やエンジニアブログの推進など採用広報的な業務も行なっています。

加えて、10月からはデザイン組織のマネージャーも兼務しています。

僕自身デザイナーとしてのスキルは全くなくデザイン組織のマネジメントは初めてなので戸惑いはありましたが、できることを一歩ずつやっています。

まずはデザイン組織の自己組織化を進めるためにいくつかのワークショップを実施しています。

note.com

アウトプット

2022年に引き続き、2023年も継続してアウトプットできたかなと思います。

前職の最終出社日にはOffersさんのイベントで開発生産性の計測・利用についてお話しさせていただきました。

offers.connpass.com

また、前職同僚の @hidenorigotoポッドキャストでマイベストのビジネスや組織についてお話しさせていただきました。

open.spotify.com

年末にはワンキャリアさんのYOUTUBE@HirotoshiSakata@Happyui24 と一緒にマイベストのあれやこれやについてお話ししました。

www.youtube.com

プライベート

健康

おかげさまで大病なく1年過ごせました。

一番大きかったのは、包丁でズバッと指を切ったら全然血が止まらずに人生初の縫合を受けたことです。

年始から始めた週1のパーソナルトレーニングは1年継続でき*1、少しずつ体が変わってきた実感があります。

パーソナルトレーニングが思いのほか楽しいので、可変式のダンベルを買って家でトレーニングしたり家の近くにあるトレーニングルームに行ったりと自発的にトレーニングする習慣が少しずつついてきました。

また、「トレーニングした日は酒を飲まない」という自分ルールを貸していたんですがなんとかこれも守れました。トレーニング予定日に飲み会や会食が入ったらトレーニングをリスケせねばならず、地味に大変でしたw

2024年はコンスタントに週2回のトレーニングを継続したいので、出社頻度と飲酒頻度をコントロールしようと思ってます。

旅行

かねてから目標にしていた47都道府県制覇を達成しました!ちなみに最後は富山県でした。

2023年は転職したこともありそこまで旅行しなかった感覚だったのですが、振り返ると例年通りそれなりに行けてました。

2月:初めての島根・鳥取

念願だったサンライズ出雲に乗って出雲大社

松江では酒蔵がやっている酒屋さん巡り

鳥取に移動して、まずは日本一の庭園と名高い足立美術館

境港に到着するも体調を崩してあまり観光できず、翌日も鳥取砂丘は断念し米子→鳥取をぶらぶら

2月:鳥取から帰宅した翌日から富山・石川へ

駅中のすし玉→富山環水公園→寺島酒店

やちや酒造見学→金沢城→にし茶屋街

3月:結婚記念日で小淵沢

3年ぶりの七賢の蔵開き

うちゅうブルーイングのタップルーム

3月:諸事情より福岡・山口へ

大学の同期とサシ飲み

太宰府

村重酒造の蔵見学

錦帯橋

4月:友人の結婚式で大阪・兵庫へ

大阪で食い倒れ

神戸で食い倒れ→(結婚式参列)→明石大橋

5月:食い倒れに札幌へ

食べたものその1

食べたものその2

食べたものその3

白い恋人パーク

6月:妻の誕生日祝いで韓国へ

明洞・景福宮・広蔵市場

食べたもの

10月:僕の誕生日祝いで函館へ

その他

ドラマ『カルテット』や『大豆田とわ子と三人の元夫』の脚本家である坂元裕二がもともと好きだったのですが、映画『怪物』があまりによかったので過去のドラマを観まくってました。

その中でも、『それでも、生きてゆく』は過去観てきたドラマの中でもトップクラスに好きな作品でした。

tver.jp

最後に

去年の目標は達成しました!

今年の目標はこちらです。

*1:当日に体調を崩して1回だけ休んだ

1人目EMとして入社前にしてもらったこと、入社後にしたこと

本エントリは Engineering Manager Advent Calendar 2023 の5日目です。

はじめに

今年7月に1人目EM(Engineering Manager)として株式会社マイベストに入社しました。

naopr.hatenablog.com

前職でもEMをやっていたもののEMとして転職するのは初めてで、かつマイベストにとっても1人目EMということでお互いに初めて同士だったわけですが、オンボーディングは大きな混乱なくスムーズにできたと感じています。

スムーズにオンボーディングができた要因は大きく2つあったと思っており、それぞれ順に説明します。

  1. (入社前)経営層からのEMの期待値が明確に言語化されていた
  2. (入社後)EMが自身のやろうとしていることをアウトプットし続けた
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Zapier Tablesで重複チェックをサクッと実現する

ある日、僕はこんなことに悩んでいました。

Zapierが提供しているTablesというデータベース機能を使って上記がサクッと実現できたので、本エントリでご紹介します。

今回のユースケースに限らずZapier上でなにか重複チェックをしたい時にはTablesを検討してみるとよさそうです。

実現した機能

「Slackの投稿に特定の絵文字がついたら、1度だけNotionのDBにアイテムを追加する」ものです。

この機能のポイントは「1度だけ」という部分で、2回目以降他のユーザーによって絵文字がつけられた場合に無視する処理をTablesで実現しました。

Tablesとは

TablesはZapier上でデータベースを利用できる機能です。

zapier.com

今まで同様の機能を実現しようとするとGoogleスプレッドシートなど外部のサービスと連携する必要がありましたが、Tablesの登場によって手軽にデータベース機能を利用できるようになりました。

作成したzap

実際に作成したzapをお見せしながら中身を説明していきます。

zapの全体像は下記のようになります。

処理の流れはとてもシンプルです。

  1. Slackの任意の投稿に特定の絵文字がついた場合にトリガーする
  2. 投稿を一意に示すID(実際にはタイムスタンプ)を持つレコードがあるかTablesをチェックする
    • レコードがあれば何もせずに終わる
    • レコードがなければレコードを追加する
  3. Notionのデータベースにアイテムを追加する

具体的な設定内容について次から説明します。

テーブルの作成

zapを作成する前に、テーブルを作成しておく必要があります。

zapierトップページのサイドメニューにある[Tables]から新規テーブルを作成します。今回はSlack投稿のタイムスタンプだけを保存できれば十分なので、カラム1つだけのシンプルなテーブルを作成しました。

レコードの検索

zapの中でレコードを検索するには、アクションの中からTablesを選択してこんな感じでテーブルと検索条件をセットすればよいです。

レコードの存在チェック

レコードが存在していたかどうかは、アクションの中からFilterを選択してこんな感じで[Only continue if...]を設定すればよいです。

レコードの作成

レコードが存在しない場合に新規にレコードを作成するには、アクションの中からTablesを選択してこんな感じでテーブルとデータを指定すればよいです。

Tablesに関わる設定はこれだけです。簡単ですね!

zapが動き始めると、こんな感じでレコードが増えていきます。

まとめ

Zapierで重複チェックなどステートを持った処理を実現したい場合にTablesを使うとサクッと書けるので便利です。ぜひ使ってみてください!

マイベストに入社した理由と1ヶ月経った感想

前回のエントリでマイベストに入社したことについて書きましたが、このエントリではマイベストに入社した理由と入社して1ヶ月経っての所感やどんなことをやっているかについて書こうと思います。

naopr.hatenablog.com

マイベストに入社した理由

今年の4月頃から転職活動を始めたのですが、転職軸として大きなものは2つでした。

  • 自分が入ることで組織に対してレバレッジが効かせられること
  • 事業に対して共感でき、成長を信じられること

1つ目の軸であるレバレッジを考えると組織規模は多くて数百名程度かなと考えており、また役職もICよりはEM寄りのほうがやりたいことに近そうだと考えていました。

知り合いを中心に15社ほどお話をさせていただき、5社にエントリーして最終的には2社からオファーをいただきました。

最終的にマイベストを選んだ一番の決め手は事業のユニークさです。

マイベストは「最高の選択体験を実現する」をミッションに、現在はユーザーの選択をサポートするサービスとしてmybestを提供しています。"洗濯機 おすすめ"のように商品を検索した際に、サービスを意識せずにご覧になっている方もいらっしゃるかもしれません。

一見すると他の比較サイトや個人のアフィリエイトサイト、キュレーションメディアとの違いがわかりにくいかもしれませんが、マイベストでは記事中の全ての商品全てを実際に購入し、自社の専門人材が検証しているのが大きな特徴です。

例えばドラム式洗濯機の比較記事では、売れ筋上位のドラム式洗濯機15商品を購入し「乾燥力」や「洗浄力」などユーザーの選択に必要な重要な観点について実際に検証をしています。これにより、他にはない信頼性の高い一次情報(社内ではデータベースと呼んでいます)をユーザーに提供できるとともに、全商品を相対的に比較した際のレーティング情報も併せて提供することでユーザーの選択をサポートしています。

この愚直で泥くさい事業モデルが非常にユニークであることと、アフィリエイトと広告というシンプルなモデル収益モデルでありながら創業から調達なしで高い利益率をあげていることに強い興味を持ちました。

エンジニア・デザイナー向け会社紹介資料(https://speakerdeck.com/mybestinc/recruiting-guide-engineer)から引用

加えて、月間3500万人に使われるサービス規模と比較してエンジニアは10人強という少人数、また自分が入れば1人目のEMということで幅広い挑戦機会がありレバレッジを効かせられる余地が大きいと感じました。

DeNAの新卒同期であるCSOの岸本さんやCTOの渡邊さんには何度もディスカッションの機会をいただき、自分への期待の大きさを感じたことやこれから解決していく課題にワクワクしたことで入社を決めました。

入社してみての所感

オンボーディング

実は去年の10月からちょっとだけ業務委託として稼働させていただいていたのでなんとなく会社の雰囲気はわかっていたのと、業務範囲が広い役職ながら自分が取り組むことについては入社前にすり合わせができていたので、大きなギャップなくオンボーディングできていると感じます。

自分の分報チャンネルに色々なメンバーが入ってくれ、自分のふとした投稿や日報へのレスを通じてカジュアルにアドバイスをもらえるのが最高にありがたいです。

余談ですが、名前の呼ばれ方は最初でしっかりアピールするのが大事ということで強い気持ちで「なおぱーです」と言い回っているのですが、マイベストは前職ほどあだ名文化がなく名前で呼ぶケースがほとんどなのでおっさんがあだ名アピールして浮いてないかと若干そわそわしています。まあこれはそのうち慣れそうです。

開発組織について

今は週2回の出社日にエンジニア同士でランチに行く文化があり、コミュニケーションをとる機会が多いのが楽しいです。前職では完全リモートだったのでそれに慣れた自分が毎週2回も出社できるんだろうかと心配だったのですが、大きなストレスもなく今では出社とリモートのバランスがちょうどよいと感じています。

入社して一番驚いたところはドキュメント文化が浸透しているところで、全てのミーティングに議事録があるのは当然のこと、tl;dvを使ってオンラインミーティングの文字起こしが議事録に貼られるのも驚きました。Notionのデータベースで一元化された情報を様々なドキュメントで参照するのが当たり前になっていて、「このドキュメントのここの記述は古くて最新はここで…」みたいな非生産的なやりとりが少ないです。

また、サービス規模に比較して開発人数が少ないのは先にも触れた通りですが、その中でもプロダクト開発とモダンな技術へのチャレンジをバランスよく行えていると感じました。

元々Railsのテンプレートで書かれていたフロントエンドをGraphQLとNext.jsにリプレースしていたり、機械学習タスクフォースを組んで調査や実装を進めており、X(Twitter)上で家電のおすすめを行うアカウントの運用も開始しています。

prtimes.jp

ただ、(どのスタートアップもそうだとは思いますが)実現したいUXや解決すべき課題に対してリソースが足りておらず、今あるリソースをどこにどれくらい使うべきかに頭を悩ませています。選択と集中を意識しつつ採用もがっつりやっていかねばというところです。

会社の雰囲気

全体的に若い人が多く活気があるなあという印象です。オフィスで同僚とすれ違うと知らない人同士でも挨拶する文化があり、候補者としてオフィスに何度か伺った際にも社員の方が挨拶してくれるのは心地よかったです。

制度設計や行動指針を含めた組織のカラーという点では、自分が今まで経験した組織とはまた違うなと感じており、「多様性」について想いを馳せることが多いです。

今まで自分が経験した組織では人数比率的にプロダクト開発組織が全社の中でも大きな比率を占めることが多かったのですが、マイベストでは開発組織の社員比率は2割を下回っており、コンテンツ作成に携わるメンバーがが6〜7割を占めます。コンテンツ作成のメンバーは先に触れた通り各業界の専門人材でありキャリアのバックグラウンドも多様なため、制度設計の難易度の高さを感じています。

組織の拡大フェーズにおいては今ある制度が必ずしも最適とは限りませんし、役員陣と話していても"健全な朝令暮改"を歓迎する雰囲気を強く感じます。建設的な議論を通じて多様なメンバーが納得感を持って気持ちよく働けるような制度設計づくりに自分も貢献していきたいです。

いまやっていること

入社して取り組んでいることとして大きなものは生産性の可視化とエンジニア採用の2つです。

現状の開発全体を俯瞰してボトルネックを見つけたり生産性を下げている要因を見つけることで、今後開発チームが拡大したときにも高い生産性を保てるようにすることが目的です。

各チームのスプリント毎の消化ストーリーポイントを集計して、ポイントの消化が低いところはどのような原因がありそうかをリーダーにヒアリングしたり、各メンバーのコードレビュー数やミーティング時間を集計して誰が何にどのくらい時間を使っているのか計測したりしています。

各種調査によって現状の課題とそれに対する本質的な解決策は見えているものの、それと並行して短期的な改善策がないか考えているところです。

エンジニア採用文脈では、採用イベントを企画したり候補者のピックアップやスカウト送付、カジュアル面談をしています。エンジニア採用はポータビリティが高いんだなあと実感しているところで、キャッチアップ期間でも貢献できるポイントがあるのは精神衛生上とてもよかったです。

ということで、YOUTRUSTでカジュアル面談をオープンしました。マイベストに興味がある方、なおぱーとしゃべってやってもいいぞっていう方はぜひご連絡ください!

youtrust.jp

おわりに

6年ぶりの転職・かつEMとしての初めての転職ということでキャッチアップすべきことが多く入社直後はバタバタしていたのですが、ようやく落ち着いてきました。

最近あまり会えていない方とも近況報告がてらランチや飲みに行きたいので、気軽にお声がけいただけると嬉しいです。僕からもガツガツご連絡していきます!