るさんちまん

技術メモとか雑記とか

マネジメント本輪読会を始めました

所属するエンジニア組織でマネジメント本の輪読会を始めて2ヶ月経ったので、始めた経緯や実際にやってみた感想などをまとめてみようと思います。

想定読者:

  • 輪読会を主催したり参加した経験があまりない方
  • EMに興味はあるがどんな業務をしているのかあまりイメージができない方
  • EMに興味があるエンジニアが少なくて困っているEM

輪読会を始めた経緯

今回自分が所属するエンジニア組織でマネジメント本の輪読会を始めようと思ったのは下記の理由からでした。

  • 初めてEMとなったメンバーが複数おり、彼らが自信を持ってマネジメント業務をできるような学びの場を提供したかった
  • メンバーからの意見で「EMに興味はあるものの具体的な業務をイメージしにくい」というものが複数あり解決したかった
  • 自分で勉強会や輪読会を主催したことがなかったので経験してみたかった

また、輪読会を開催することで副次的な効果も狙っていました

  • 普段あまり話す機会のないメンバー同士の対話が生まれ、横のつながりができる
  • EMとメンバーがフラットに話すことで相互理解が促進される
  • 自身の積読が消化される

輪読会の目的と本の決定

エンジニア定例で輪読会の参加者を募り、興味を持ってくれたメンバーでキックオフをしました。

キックオフでは、参加者が輪読会に興味を持ってくれたきっかけや求めることをヒアリングした上で、輪読会の目的を下記のように決めました。

  1. 体系的にマネジメントを学ぶ
  2. カジュアルなディスカッションを通じてお互いに気づきを得る

キックオフ前にあらかじめおすすめの本や読みたい本を募集しておいたのですが、それらの中から目的に合致するものとして今回は『エンジニアリングマネージャーのしごと』を読むことにしました。

輪読会の進め方

輪読会の進め方について詳しい人が自分を含めあまりいなかったので、まずはゆるいルールを作って始めてみて進めながら改善ループを回していくことにしました。

  • 開催頻度は週1回45分
  • 1回につき1章ずつ進める
  • 輪読会の前に全員がその章を読んでおく
  • 毎回下記の役割を持つ担当者を決める
    • 事前にその章のまとめやディスカッションしたいこと等をwiki(弊社ではConfluence)にざっとまとめておく
    • 当日のファシリテーションをする
  • (時間があれば)KPTをして次回の改善ポイントを決める

やってみての感想

ここまで約2ヶ月で5章まで進みました。

年度またぎでEM陣のMTGが多く開催がスキップになることもありましたが、ここまで継続できており主催者としてはホッとしています。

章によって議論の盛り上がりに一定の差があるのですが、4章の「1 on 1」は特に盛り上がりました。「1on1全体の70%は部下に話してもらうと書いているけど、ヒアリングだけの1on1だと得るものがなくて部下目線だと辛い」「みんな1on1のときのフォーマットって用意してるの?」「週1回の1on1が義務みたいになってるけど本当に必要なんだっけ?」などなど、時間が足りなくなるくらいに話が尽きませんでした。

また、始まる前は担当者決めが難航するかと心配していましたが、蓋を開けてみると参加者が自発的に「次は自分が担当やります」と手を挙げてくれるのでスムーズに進んでいます。

輪読会を始めようと思った理由である「EMにとっての学びの場」や「メンバーがEM業務のイメージを持つ」に貢献できているかはまだわかりませんが、狙っていた副次的効果である「普段話すことのなかったメンバー同士の会話」や「EMとメンバーの相互理解」には貢献できている実感があります。

週に1章ずつなので1冊読み終わるまでにはまだまだ時間がかかりそうですが、焦らず継続できればと思っています。

おわりに

リモートワークによって業務の柔軟性が増えた反面、メンバー同士でお互いの業務内容を把握するのが難しくなりました。特にEMという業務の内容をメンバーに伝えたりEM同士でカジュアルにマネジメントの相談をする機会を持ちにくくなったと感じます。

輪読会はそういった悩みを緩和する1つの解決策になり得るので、よかったら始めてみてください。