『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』を読んで考えてみた
きっかけはりっちゃさんのこのツイート。
森さん発言で関心が高まってる今だからこそ、ジェンダーギャップに関心持ったらまず読んで欲しい本。
— りっちゃ (@r1ccha) 2021年2月5日
どれも学術研究やデータに基づいた良書です。
特に、男性で発言しづらいがまず何から学べばいいんだ?と思ってるマネジメントや経営者の方へ。
貼ってる順がおすすめ。 pic.twitter.com/JrNGw1bm4D
最近、D&Iについて興味が出てきて WORK DESIGN(ワークデザイン) を読み始めているのですが、他の本も読んでみたいと思っていたところだったのでポチって読んでみました。
このエントリでは、『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた』(以下、本書)を読んで自分が考えたことや調べたことを書こうと思います。
続きを読むエンジニアリングマネージャー1年目で読んだ本
はじめに
2019年を振り返る - るさんちまん に書いた通り、昨年10月からエンジニアリングマネージャー(以下EM)になり1年ちょっと経ちました。
キャリアを通じて初めてのマネージャー職となったため、まずは(組織|チーム|ヒューマン)マネジメントに関する最低限の知識を書籍から得ようと思い新しく本を読んだり以前読んだ本を読み返したりしていました。
年末ということもあり、Amazonの購入履歴をたどりつつ当時考えたことを思い出しながら感想を書いていこうと思います。これからマネージャーになる方へ、少しでも参考になれば幸いです。
読んだ本
経営学の論文やデータをベースに、「なぜ大企業は革新的イノベーションについていけないのか」「男性中心職場での『できる女』の条件」といったよく議論されるいくつかの経営のトピックについて筆者の考察を述べている一冊。
個人的には「日本企業に、ダイバーシティー経営は本当に必要か」の章が非常に興味深く、自身がずっと疑問に思っていたことの一つの回答が得られて頭がスッキリした思いでした。
多様性には「タスク型(能力・経験等)」と「デモグラフィー型(性別・国籍・年齢等)」の2種類あり、前者は組織パフォーマンスにプラスの影響があるが後者は影響なし、もしくはマイナス影響があることが経営学の論文で示されている
— なおぱー (@naopr) 2019年11月3日
エンジニアリング組織論への招待
エンジニアリングとは不確実性を効率よく削減することであり、不確実性は「未来」と「他人」の2種類がある、という前提からアジャイルの概念やメンタリング、組織開発について明快かつ具体的に書かれています。
マネージャーだけでなくエンジニア誰しも読んでおいて損のない一冊です。
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス ―テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド
- 作者:Camille Fournier
- 発売日: 2018/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
1エンジニアから経営幹部まで、それぞれのポジションで考えるべきことややるべきこと、アンチパターンが非常に具体的に書かれており、自身の役割が変わるたびに何度でも読み返したくなる本です。
1.2章の「管理のされ方」は「上司が自分のことをわかってくれない」と嘆く若手エンジニアや「部下から信頼されていない・評価が低い」と感じているマネージャーにとって役に立つエッセンスが多いと感じます。
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則
マンガ『ジャイアントキリング』に登場するサッカーチームの監督・達海猛が行った(一見非常識な)チームビルディング手法を、実際のビジネスの現場と照らし合わせて紹介する一冊。私はこのマンガのファンでもありEMになる前からこの本は読んでいたのですが、あらためて読み返しました。
アジャイルの文脈でもよく取り上げられるチームの4つのフェーズ「フォーミング」「ストーミング」「ノーミング」「トランスフォーミング」において必要なコーチング手法をわかりやすく解説してくれており、私も実際にこのエッセンスを現場でも取り入れています。
HIGH OUTPUT MANAGEMENT
- 作者:アンドリュー・S・グローブ
- 発売日: 2017/01/11
- メディア: Kindle版
インテルの元CEOがインテル流のマネジメント手法についてノウハウを書き記したマネージャーのバイブル的な一冊。 「マネージャーのアウトプットとは『自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接組織のアウトプット』」という定義が単純にして本質であると感じます。
抽象的・観念的な話題だけでなく1on1等のミーティングの準備や進め方についのベストプラクティスについても紹介されており、私も「評価フィードバックミーティング前にフィードバック内容をあらかじめ読んでおいてもらってからミーティングを行う」というプラクティスを取り入れるようになりました*1。
おわりに
ここまで書いてきてなんですが、ぶっちゃけて言うと本を読んだだけでいい感じにふるまえるほどマネジメント業務や現場の課題解決は簡単ではないと感じています。ただ、書籍を通して一般的なマネジメントの"型"や先人たちの知恵をうっすらとでも頭に入れておくことによって、自身が直面する課題に対する解決の方向性が見えたり、取りうるアクションの候補を瞬時に思い浮かべることができたりと、プラスの効果があったかなという実感があります。
来年もマネジメントに関するインプットを続けたいと思っているので、おすすめの書籍があればぜひ教えていただけると嬉しいです。
*1:もちろん、評価の内容やメンバーとの関係性・性格によってそうしない場合もあります
認定スクラムマスター(LSM)資格をとった
Scrum Inc.認定資格スクラムマスター研修を受けてきたのでその内容を書いておこうと思います。
研修を受けた動機
現職で2年ほど前からプロダクト組織全体にスクラムが導入されはじめ、私がマネージャーとして担当するチームでもスクラム開発を取り入れるようになりました。
ここ最近社外のアジャイルコーチにアドバイスをもらうことになり、そのアドバイスが的確でチームの課題発見・解決の速度が上がったことにチーム全体が驚きを感じていました。 チームにポジティブな変化が起こるのを見ているうちに、「自分がスクラムのことをもっと知ることはチームへの大きな貢献につながるのではないか」と思うようになりました。
そこで、自分の今の知識がどの程度なのか知ること、また研修を通して実務に生かせるような学びを得ることを目的にスクラム研修を受けることにしました。
スクラムマスター研修といえば私が今回受講したLSM(Licensed Scrum Master)よりもCSM(Certified Scrum Master)のほうがメジャーですが、研修日程の都合から今回はLSMを受講することとしました。
研修概要
今回私が受けたScrum Inc.認定資格スクラムマスター研修は、下記のような研修でした。
- 9時〜18時×2日間
- Zoomでのオンライン開催
- 日本人講師(荒本さん)
- 費用:22万円/人
研修内容
研修は下記の4部構成となっており、それぞれのパートで座学とチームエクササイズを半々くらいの時間配分で行いました。
受講者6人+コーチで1つのチームを作り、チームエクササイズはその固定チームで2日間行っていきます。
チームを組んだ際にはPO(Product Owner)役とSM(Scrum Master)役を決めます。エクササイズのファシリテーションをSMが行い、バックログの作成をPOが行ったりと、擬似的にスクラムチームの業務を体験できるようになっています。 私のチームではSM役とPO役をローテーションすることで全員に学びが得られるよう工夫しました。
残念ながら講義の資料やエクササイズで使ったスプレッドシートは公開NGということでここには載せられないのですが、例として下記のようなエクササイズを行いました。
- チームメンバーがこの研修を通じて達成したいことをストーリーとしてチームのバックログを作る
- 与えられたエピックに対してストーリーを皆で列挙してPOを中心にディスカッションを通じて優先順位をつける
- とあるシチュエーションに対して「あなたがSMならどうする?」を考えてチームでディスカッションする
試験
2日間の研修が終わると、すぐにWebで試験を受けられるようになります。
試験の内容は基本的なスクラムの知識を問うものばかりで、研修の内容を理解していれば解ける問題しかありませんでした。また、試験中に研修資料を見たりググったりしてもよいということを考えると合格は容易と言えるでしょう。
認定スクラムマスター(LSM)に合格したぞ!試験は満点だったぞ(えっへん)! pic.twitter.com/eBQ0NevOQn
— なおぱー (@naopr) 2020年11月22日
研修を受けた感想
今回私が受けたLSMの対象受講者は「スクラムを経験したことが全くない」「スクラムのセレモニーをいくつかチームでやっている」といった習熟度の方なのかなと感じました。私のチームメンバーもそういった方が多かったです。
そういう意味だとスクラムを曲がりなりにも2年経験しており、スクラムに関する書籍も数冊読破している自分には新鮮味がなく少々物足りない研修でした。
ただ、研修の途中からは「(アジャイルコーチ目線で)チームメンバーの学びをいかに大きくするか」を考えた発言やファシリテーションを行うようになり、マネージャーとしてチームにスクラムについての理解を促す疑似体験ができたのは良い経験でした。
また、自分の今のスクラム習熟度を客観的に見ることができたので、自分の持っている知識が今の環境に偏ったものでなく一般的に通用するものだと認識できたことも収穫でした。
最後に、同時期にCSMを受けた同僚のエントリがとても面白いのでこちらもぜひご覧ください。
No Meeting Dayが実質的に機能してないので対策を考えた
はじめに
エンジニアリングマネージャーになって約1年が過ぎました。
メンバー/リーダーだったときに比べて業務内容に変化はありましたが、中でも大きい変化はミーティング時間の倍増です。
昔は1日1〜2時間程度だったのが、今は多いときは7〜8時間、少ないときでも1時間半〜2時間程度あります。 ミーティングのせいで集中して作業する時間がなかなか取れないため、毎週月曜を "No Meeting Day" として自身のカレンダーも抑えているのですが、正直なところあまり効果はありませんでした。部署の定例が入ったり、マネージャー向けの研修が入ったり、メンバーから「どうしてもここしか空いてなかったので…」とミーティングを入れられたりとか。。。
社内の他のマネージャーのカレンダーを見ても、No Meeting Dayを設けている人はちらほらいるもののミーティングが入っていることが多く、予定を入れる側からしても「No Meeting Dayって書いてるけどまあ大丈夫だろう」という意識が蔓延しているようでした。
集中して作業できる時間がないことにより、自身の生産性が落ち稼働時間が増え疲労がたまってきた実感があり、そろそろ本当にどうにかしないとマズイので対策を考えることにしました。
達成したいこと
達成したいことは2つだけです
- 1度の設定で完結する
- 予定を自動で不参加にする
Google カレンダーの設定
業務時間設定
Googleカレンダーでは業務時間設定ができます。 これを設定することで、業務時間外に予定をいれようとした人に対して警告が表示されます。
元々私は業務時間設定をしていたのですが、何の確認もなく業務時間外に予定を入れられることは多々あったので、それほど高い効果はないかなと感じました。とはいえないよりはマシなので今も設定はしています。
外出中設定
普段使う「予定」ステータスでなく「外出中」ステータスというのがあります。
これを使うことで設定した期間に招待された予定に対して自動で不参加にできます。が、毎週月曜に繰り返し設定をすることはできないので1つ1つ手動で設定しなければならず、現実的ではありませんでした。
予約枠設定
カレンダーを予定じゃなくて予約枠にするとあとから他の人はその時間帯のカレンダー抑えられないンゴよ
— 千葉の猫 | Catlog® | RABO (@_hitima) 2020年4月13日
以前こんなアドバイスをいただいたので、社用のアカウントと個人のアカウントを使って実験してみたのですがうまくいかず…。
結論
残念ながら、Googleカレンダーに用意されている機能で私のニーズを満たすものは見つかりませんでした。
とはいえ何も対策をせず今まで通りになるのはしんどいので、思い切ってカレンダーの予定名を "No Meeting Day" から "Day Off or No Meeting Day" に変えました!
"No Meeting Day" だと気にせず予定を入れられてしまうのですが、"Day Off" という表記があれば意図的に予定を入れてくる人はいないのではないかと思ったのと、もし入れられたとしても「休暇予定なのでごめんなさい」と断りやすいためです。
あまりスマートな解決策ではないですが、ひとまずこれで様子を見てみようと思います。ついでにたまった休暇をちょくちょく月曜日に使っていきたいと思います。
リモートでドラッカーエクササイズをやってみた
はじめに
新型コロナウイルスの影響でリモートワークをしている会社やチームも多いのではないでしょうか。 私の所属するチームも2月末からリモートワークを開始して早3ヶ月が経ちました。
幸いなことにリモートワークに移行してもチームのコミュニケーションに大きな問題はなかったのですが、4月からチームに参加した新卒メンバーとオフラインで顔を合わせる機会がまだ一度もなく相互理解がうまくできているのか若干不安がありました。
また、長期休暇をとっていたメンバーが5月にチームに復帰することもあり、あらためてチーム内の相互理解と期待値のすり合わせを行おうということで、リモートでのドラッカーエクササイズ*1開催を企画しました。
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